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2025/10/19 19:03


久しぶりのブログの更新となりました。


今回はワインパラディースさんの新規取り扱い生産者、オッテンブライトとイム・ヴァイネッグを中心した新着ドイツワイン試飲会のレポートとなります!


【テイスティングレポート:オッテンブライト】


ドイツ東部のフランケン地方の生産者で当主のクリスチャン氏は、幾つかの著名な醸造所で研鑽を積んだ後、2017年にそれまでの複合農業からワイン造りへ特化、貝殻石灰岩とコイパーが入り混じるオーバーンブライトの特異な土壌からフランケン伝統の味筋を継承しつつ独自のスタイルを確立。


今回は4種類を試飲しました!写真の右から、
●ミュラー・トゥルガウ
●ショイレーベ
●ソーヴィニヨン・ブラン
●シャルドネ

パッションフルーツとライチの風味、瑞々しく明るくて軽やかな味わい。酸が最後まで崩れることが無く流れてくれるので後味はスマート。アジアンテイストの料理などとの相性は良さそうで、タイ料理のヤムウンセンのような料理は美味しそう。非常にバランスが良くかなり多くの方がこれはイイ!と言ってくれるのではなかろうか。個人的にもオッテンブライトの中で一番好みではありました。


花の蜜とマンゴーのような香りがアロマティックに薫ります。ジューシーな味わいの中にグレープフルーツとオレンジの皮の風味と酸を感じ、それが飲みごたえに繋がっていきます。意外としっかりとした構成なので、お料理は...色々と考えましたが鶏肉とカシューナッツの炒め物とかいいかもと。後日試してみようと思います。


グリーンノートよりもグレープフルーツやレモンの柑橘の果汁の酸と風味が印象的。ドイツのソーヴィニヨン・ブラン自体をそこまで色々と試飲したわけではありませんが、その香りのバランスになる傾向が多いかなと思います。ワインとしてのフォルムはスラっとしていますが果実味にコクがあり円やかで飲みやすいです。白身のフリットや今の季節なら舞茸の天ぷらあたりが食べたくなる味わいです。


マロラクティック発酵をしていない?と感じるほど豊かで溌剌としたリンゴ酸。洋梨の風味には厚みがあり、岩塩や少し根菜のようなミネラルも感じます。樽も使っているようですがそこまで前面に出る感じではなく、あくまでバランスの中の一つの要素といった具合。確かに一昔前のシャブリの味わいを彷彿させる味わいで、今の円やかなシャブリじゃない!というのをお探しの方にはピッタリかもしれません。バターは使わずオイルでソテーした鶏肉が良さそうですし、恐らく魚貝類もいけると思います。


試飲したイメージとしては味わいに隙は無く、そして品種ごとに違う質の酸が見事に表現されているので、丁寧に造られたワインだと感じさせてくれます。価格帯も3,000円前後のものが中心なのも非常にありがたいです!


【テイスティングレポート:イム・ヴァイネッグ】


ドイツ西部のラインガウ地方の生産者。ガイゼンハイムで栽培醸造を学んだファビアン氏。13世紀に建てられたホッホハイムの由緒ある蔵を2019年に買取りワイン造りをスタート、以後面積を徐々に拡大して今や村の単一畑を全て網羅しています。


そして、こちらではトロッケンからアウスレーゼまで、全てリースリング種でドイツワインの階級(プレディカーツヴァインPradikatswein)違いでの飲み比べとなります。これはかなり面白いテイスティングとなりました。
今回糖度の違いが重要なのでそちらも記載しています。


糖度:2.3g/ℓ アルコール12%
青リンゴの中に僅かにオレンジのニュアンス。カジュアルでありながら後味のキレの良さがスマートに感じさせます。同じワインパラディースさんが輸入しているシュヴェートヘルムのリースリングはThe・ドイツなものですが、こちらはまた違う柔らかさをもったリースリングといった印象です。


糖度:45.6g/ℓ アルコール10%
甘味はジュースくらいで甘すぎない。焼きリンゴのジューシーさとフレッシュな青リンゴをかじった時の爽やかさが両立していてバランスよくスルスルと飲めてしまいます。食前・食中酒・爽やかな食後酒、色々なタイミングで楽しめますし、今が旬のリンゴを使ったデザート、タルトフランベなんかもバッチリな相性でしょう。


糖度:74.4g/ℓ アルコール8.5%
風味にクリスタルのような透明感と輝きを、果実の蜜の中に白粉(おしろい)花のような香りがあり品の高さを認識できます。甘口ではあるが酸が豊かで飲み飽きない。分厚い豚肉の煮こみの脂の甘さにも、タルトタタンのように酸と甘味のバランスのデザートにもいけそう。今まで飲んだシュペトレーゼの中で最もバランスが取れていてこれが6,000円というのは驚愕としか言えません。超おススメです!


糖度:92.8g/ℓ アルコール8.0%
風味は透明から金色に、豪奢な金色ではなく、自然の中にある黄金色。例えるなら収穫前の稲穂が西日に照らされ黄金に輝く様のよう。わずかにとろみを感じますが、美しい酸のおかげかデザートワインの半歩手前くらいの甘味。余韻が長く深みのある甘露な味わいですが、どこか軽やかで親しみやすい印象も持ち合わせています。


イム・ヴァイネッグのワインは伝統的なドイツワインの面影を感じさせながらもどこか親しみやすい味わいがあり、ワインを飲み始めた方からワイン上級者まで、さらには昔ドイツワインからワインの世界に入ったという世代の方など幅広い方々に受け入れてもらえるのではないかと思います。